目次
Aさんの引越し
引越し時期
どんな引越し業者?
関東・中京エリアを主に展開している中堅の引越し業者。比較サイトでは、ジャンルによってはランキングの上位に入っている。
Aさんが受けた被害の詳細
計算根拠の不明な料金請求
荷物の追加を引越し数日前に申し出て、料金の見積もりを依頼していたが返答もなく、当日に計算根拠のない金額を請求された。
最初に手配されたトラックは小さいタイプで、作業スタッフによると荷物の積み残しが発生するだろうとのこと。だが、営業担当B氏は、追加の荷物のせいでトラックのサイズが変更になるといい、適正とは言えない金額の追加料金を請求してきた。
他にも、事前に説明がなかった点を指摘すると「ダンボール配布時にメモを入れていた」など(実際には入っていない)と言い話にならない。B氏に「納得しないなら作業しない」と言われ、請求通りに支払うしかなかった。
壁、床の傷・PC破損
パソコンは、緩衝材で包まずにダンボールにそのまま入れて運んでいた。
また、ダンボール箱などの荷物や堅い物を床に平気で落としていた。
引越し後の対応の悪さ
問い合わせ窓口に連絡をして折り返し連絡になるが連絡は来ない。これを何度も繰り返し、年末になってようやく連絡が来た。引越しで付いた傷の写真をメールで送って欲しいと言われたが、送っても反応なし。
担当B氏からやっと連絡がきたが、連絡の遅さを指摘すると、高圧的な口調で「作業で付いた傷だという保証はあるのか?」「書類にサインをしたのだから文句は言うな」「言いがかりをつけるな」などと話し合いにならず、最後は一方的に切られた。
また、上司と話したいと言うと、「自分が一番上なので自分と話ができないのであればもう会社として話し合いが出来ない」と言われた。
これらのやりとりは、何度も連絡をして折り返しを待ち、やっと連絡が来ては話が進まなず・・・という繰り返しである。
破損・修理代などを請求
連絡が取れず、やっと連絡が来ても全く話しにならないので先に進まないので、
Aさんは引越しで破損した物や壁床の修理などの正式な見積もりを用意して引越し業者に請求をした。が、何の返答もない。
業者側の弁護士
名誉毀損で訴えるとの連絡
引越し業者側の弁護士からAさんへ連絡がきた。破損や修理の件には一切触れず、SNSでの発言が名誉毀損になるとしてアカウントの削除を求められた。
その後、Aさんは削除に応じたが、何の連絡も来なくなった。
示談交渉
アカウント削除後、弁護士からも業者からも音沙汰ないのでAさんから連絡をした。弁護士から示談の提案をされ、示談金は破損や修理の見積もり額の約半分の金額だった。
破損を認めていながら謝罪の言葉は一切なく、保険会社の手続きに時間がかかることや、Aさんが現在住んでいる部屋を退去するときの支払いになるなど、手続きが容易ではないことを延々と語った。「早く支払うからこの額で納得しろ」というような内容であった。
Aさんは示談を断り、法的措置に出る意思を伝えた。
示談を受けることにしたAさん
Aさんが訴訟の準備している矢先に、業者側の弁護士より「債務不存在確認訴訟」を提起するとの連絡がきた。一言で表すと「Aさんを訴える」ということだ。(メモを参照↓)
業者との不毛なやりとりを数ヶ月間も続け精神的にも疲弊しているAさん。これから仕事が繁忙期に入ることもあり、もうこれ以上戦えないと判断し示談を受けることにした。
示談金は実際の被害額の半額程度。謝罪もなく脅迫と取れるやり方に決して納得はしていない。
しかし、訴訟をするにあたって裁判費用はもちろん時間や労力、そしてこれ以上精神をすり減らすことを考えたらやはり示談を選ぶしかなかった。
債務不存在確認訴訟とは
支払い義務がないにもかかわらず、相手が執拗に金銭の支払いを請求したり、認めている金額以上に高額な金額を執拗に請求してくる場合にその対抗手段として提起する方法。
引越し業者の違法と思われる行為
- 引越し当日に追加分の見積もり金額を出してすぐに払えという←作業前に代金の支払い
- 契約の際にも後日にも約款を提示していない←サイトにも掲載なし
その他にも脅迫・恫喝と思われる発言(暴言)が複数あり。
口コミサイトなどでの業者の評価
この業者の口コミを見てみた。良い評価もあるが、何事もなく作業が終われば普通に良い評価が付くのは当たり前のこと。
ただ、良い評価と悪い評価が極端に分かれていて、悪い評価に関してはAさんが受けた被害と同様のものが目立ち、被害の内容が共通していた。
共通する悪い評価
代表的なものを抜粋
- 床に傷をつけられた。
- 修繕費について連絡しても折返しがない。
- 連絡をとっていてもすぐに音信不通。
- 弁償の話しをすると威圧的な口調になる。
- 破損があっても証拠がないので自分達の責任ではないと言われた。
経過一覧表
2019年 12月 |
引越しの際に破損などの被害に遭うが、担当者B氏と連絡がとれない |
2020年 1月 |
連絡を繰り返し担当者B氏とやっと話ができるが言いがかりだと言われる |
2月 | 被害者Aさんはツイッターに投稿開始。他にも同様の被害に遭ってる人がいることを口コミ評価などで知り、自身が実際に受けた被害の状況を社会への問題提起も兼ねて発信した。 |
3月 | 運輸局から担当者B氏に連絡が行くが、担当者B氏からAさんには連絡なし |
4月 | Aさんがツイッターでの投稿を増やす。引き続き自身の被害状況や、業者の悪い口コミ内容などを紹介する。 |
5月 | 業者はツイッターの発信をやめてインスタグラムにアカウント開設し集客の投稿を始める Aさんもまたインスタグラムにて発信を始める。 |
8月 | Aさんは、破損した物の修理見積もりなどをとって業者に請求するが、返答なし。しばらくして、業者の代理人弁護士から被害者Aさんに連絡があり、アカウントを削除しないと名誉毀損で訴えるとのこと その後、Aさんはツイッター、インスタグラムともにアカウントを削除した。 |
9月 | 業者からも弁護士からも連絡がないので、Aさんから弁護士に連絡をする。その後、弁護士より請求額の半額程度で金額で示談を持ちかけられるが断る |
10月 | 弁護士より「債務不存在確認訴訟」※を提起するとの連絡あり。 その後、被害者Aさんは示談を受ける。 |
11月 | 示談金が振り込まれ、終結。 謝罪の言葉は一切なかった。 |
まとめ・感想
破損や紛失などの事故が何か起きてしまったらきちんと対応するのは当たり前のこと。
それをなかったことにしようと無視し、弁護士に依頼して相手を押さえ込むという卑怯な手口。まともな企業がやることではありません。
連絡を無視されたり、威圧的な口調で逆切れされるなんて、被害者の方は本当に腹立たしかったと思います。また、名前も家も知られているということで、何かされるのではないかという恐怖もあったことでしょう。
この引越し業者は、ツイッターだけでなくインスタグラムのアカウントもいつの間にか削除していました。悪事を拡散されるのを恐れているのでしょうね。
でも、Googleや比較サイトの口コミには同様の被害がしっかり残っています。
引越し業者によるこのような行為は、どこからもお咎めがなく野放しの状態です。訴訟を起こさない限りあきらめて泣き寝入りする人が大半。